依存症を抱える社員の職場復帰において、企業や周囲の支援者はどのような対応をとるべきでしょうか。良かれと思った配慮が逆効果になることもあれば、「怠慢」に見える行動が実は「脳の機能不全」による症状である場合もあります。本記事では、ジャパンマックの調査研究をもとに依存症について解説します。
職場復帰後、周囲の人たちは「なぜまた同じことを繰り返すのか」と感じることがあるかもしれません。しかし、本人の行動だけを切り取って見るのではなく、「本人の行動→周囲の反応→本人がさらに追い詰められる」という連鎖の中で物事をとらえることが大切です。これを循環的因果律の視点といいます。
たとえば、過度な叱責や監視が続くと、回復中の人は心理的に追い詰められ、再使用のリスクが高まることが指摘されています。職場側が関わり方を見直すことで、この連鎖を断ち切ることができます。
具体的には、次のような視点が助けになります。
アルコールや薬物をやめた後、脳が本来の機能を取り戻すまでには通常6か月から2年程度かかるといわれています。この回復期に現れる症状を「PAW(Post Acute Withdrawal Syndrome=急性離脱後症状)」と呼びます。
職場で目につく次の様子は、怠慢や気の緩みではなく、病気の症状です。
特定非営利活動法人ジャパンマック『依存症者家族教室モデルテキストⅠ』(独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業)/同『依存症者家族教室モデルテキストⅡ』(同)/同『依存症者家族支援プログラム担当者全国研修事業報告書』