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心の病を抱える家族を支える方法 3つの質問/やどりぎコラム

精神疾患の患者さんを家庭内でケアすることは、知識や経験がない中で長時間にわたり患者さんをサポートすることは、肉体的にも精神的にも疲弊することがあります。負担を減らすため、気をつけるべきポイント等を考えてみます。

 精神疾患の患者さんを家庭内でケアすることは、多くの場合、知識や経験のない家族が、長時間にわたって患者さんをサポートしなければならず、そのつらさはさまざまな場面に及びます。並大抵なことではなく、ご家族がエネルギーを使い果たし、肉体的にも精神的にもひどく疲弊してしまうことも少なくありません。ケアする家族の負担やつらさを少しでも和らげられるような関わりについて学んでみませんか。家族の対応を学ぶことは、日々の支援の中でも参考にできることがあると思います。

Q1 本人が受診を拒否して(病気ではないと言い張って)病院に行ってくれない…どうしたら?

 不調を認めないのも精神疾患のある人の典型です。「絶対におかしい」「あなた、病気だよ」と伝えても本人は認めません。最初はひたすら、「あなたのことが心配なの」と伝えましょう。本人の気持ちを否定せず、「一緒に付き添うから行ってみよう」と寄り添いつつ促してみるのも1つの方法です。身体症状がひどいようなら、まずは内科にかかる方法もあります。

 また、日々の様子を見ておかしいなと思った点を紙に書き出し、書き留めておきます。客観的でわかりやすい変化をいくつも並べれば、本人も「あれ?おかしいかな?」と危機感を持ってくれるかもしれません。同時に、相手をとても心配していることも伝えましょう。怒ったり呆れたりするのは逆効果です。

Q2 だるそうで寝てばかりいる本人に、話しかけたほうがいいのか、そっとしておくべきか、どう接するのがよいでしょうか?

 ご家族に気を付けてほしいのは過干渉にならないことです。苦しむ患者さんに何度もあれこれ話しかけたり、試しにやらせてみようとすることは「ありがた迷惑」になることもあります。どうしてほしいのか、必要なのは対話です。「何かしてほしいことはある?」「用意しておいたほうがよいものはある?」と1日1回聞いてみるくらいで良いでしょう。ただ、ぶっきらぼうな答えが返ってくる可能性も高く、家族が傷つく可能性もあります。傷つく覚悟をもって諦めず対話を続ける必要があります。

Q3 これまで心を病んだ人に接したことも、お世話をしたこともありません。何をどうしたらよいでしょうか?

 基本的には励ましたりせずに見守ることです。家族として無理はしないのが大原則です。日常生活の中で本人の負担になるようなことはできる限り取り除きます。ただ、患者さん以上にご家族が症状について理解し、現実を受け入れるように求められます。自分の疾患を受け止められない患者さんは多くいますが、ご家族はそれにつられないでください。

 長い闘病生活の中で、疲れや不安から患者さんを気遣う余裕がなくなることもきっとあり、それは仕方のないことです。しかし、患者さんに苦言を呈することはやってはいけません。たとえば、「寝てばかりいないで、体を動かしなさいよ」「あなたのせいで、こっちがどれだけしんどい思いをしているか、わかってる?」「たまには家事の1つでもやってくれない?」心の中ではいくらでも言っていいですし、患者さん以外の人に愚痴を言うのは一向にかまいません。面と向かって文句を言いたい気持ちが抑えられなければ、患者さんと離れ、一人になって気持ちを落ち着かせたり、自分だけの時間を作って何かに熱中したり、誰かに会って他愛もないおしゃべりをしたりする時間を大切にしてください。

 とはいえ、つい患者さんを責めてしまうこともあるかと思います。それだけ精神的に余裕がなくなってしまっているということで、患者さんもつらいけれど、サポートするご家族も追い詰められているということをお互いに共有し、話し合う機会にしてもよいかもしれません。

(文・橋本茉旺=公認心理師/臨床心理士) 

【参考・引用文献】
井上智介 著『どうする? 家族のメンタル不調』 2022.11.25 集英社

 家族がやっていいこと、悪いこと、気をつけるべきポイントを精神科医師がQ&A式でわかりやすく教えてくれます。今回取り上げた3つ以外にもたくさんの「どうする?」に具体的な説明があります。「誰かを支えることは自分の心身が健康でなければできません」と温かく寄り添ってくれる一冊です。家族も支援者も、大事なのは「対話」と、否定されず話せる場所や人です。


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