依存症と施設について
様々な依存症
アルコール依存症
アルコール依存症とは、反復的なアルコールの飲酒をコントロールすることが困難となり、肝機能障害や離脱症状(禁断症状)、 職場や家庭へのトラブルがあるにもかかわらず、自分でアルコールを止めることができない病気です。 症状が進行すると、飲酒時に記憶がなく暴力(身体的暴力、精神的暴力、経済的暴力、性的暴力)をすることがあります。 酩酊下での暴力は犯罪です。家庭内では、夫婦間だけでなく児童虐待や高齢者虐待の原因にもなります。 また、女性のアルコール依存症者は、逆に暴力を受けやすい傾向にあります。
ギャンブル依存症
ギャンブル依存症とは、経済的・社会的・精神的な問題があるにもかかわらず、ギャンブルを止めることができない病気です。 ギャンブルが原因で作った借金を、ギャンブルで返そうという考えに陥ります。消費者金融、サラ金、ヤミ金などからの借金、失職、家族不和、うつなどの弊害を伴うことが多くあります。 症状が進行すると、公的な契約で借金をする先が尽きてしまい、違法にお金を集めようとする場合があります。 その結果、家庭内窃盗、会社のお金や備品の横領、窃盗や詐欺などの違法行為をしてしまうケースもあります。
薬物依存症
薬物依存症とは、違法薬物(シンナー、覚醒剤、大麻、コカインなど)をやめたいと思うのにやめることができない病気です。 市販薬や、病院からの処方薬を乱用(本来のお薬の目的、使用方法、使用量が守れない)してしまうことも含まれます。 幻覚・不眠・落ち込みなどの禁断症状(離脱症状)に苦しみ、やめたくてもやめられなくなります。 また、違法薬物では一回使用して逮捕されるだけでは依存症とはなりませんが、逮捕されるまでに使用頻度が高まり、使用方法が大胆になって発覚され逮捕されるケースが多い印象です。
窃盗症(クレプトマニア)
窃盗癖(クレプトマニア)とは、物を盗みたいという衝動・欲求を制御できず、コントロールできなくなる病気です。 盗った物は個人的な用途や金儲けのためには必要とされないことが多く、捨ててしまったり、隠したり、常に貯めておいたり、人にあげたりすることがあります。 合併症として、過食症や買い物依存症が多く報告されています。
性依存症
性依存症とは、性的な活動をしないと落ち着かない、生活に支障をきたしたり、不利益を被ってもなお、危険な性的な活動を繰り返したりしてしまう病気です。 ギャンブル依存や買い物依存などと同じく「行動への依存」と考えられています。 依存する対象は、相手のある性交渉だけでなく、自慰行為やポルノへの耽溺および収集、強迫的な売買春、痴漢、露出や覗き行為、 インターネットを介したアダルト・チャットなど全ての性的な活動です。
ネット・ゲーム依存症
ゲーム障害は2019年、世界保健機構(WHO)に新たな依存症として認定されています。
依存状態になると、昼夜逆転や、学業・仕事への欠席、家族関係の悪化など日常生活にさまざまな支障をきたします。
進行すると以下のようなケースに発展することがあります。
•オンラインゲーム/アプリゲームの課金による高額請求
•架空請求サイトによる詐欺被害
•SNSなど意識の薄い犯罪予告/犯罪勧誘
•違法サイトへのアクセス
•画像・動画配信被害(個人の特定・ストーキング・リベンジポルノ)
ジャパンマック福岡について
ジャパンマック福岡は、依存症からの回復と成長を目指している方たちを支援する施設です。 近年ではアルコール依存症やギャンブル依存症だけではなく、薬物依存症、摂食障害、買い物依存症、ゲーム依存症(ネットゲーム依存症)、携帯依存症、性依存症、AC(アダルトチャイルド)など、依存症は多様化しています。女性、若年、高齢者などに広がりつつあります。一人ひとりの状態にあわせた回復支援が必要になります。 また、依存症は病気です。早期発見と早期治療が回復への近道です。ジャパンマック福岡のプログラムは、病気の正しい知識を知り、適切な回復方法を実践することで実績をあげているものです。 ジャパンマック福岡は2013年4月に始まったジャパンマック福岡設立準備会を経て2013年10月1日に開設されました。地域の医療・行政関係者、相互支援グループのメンバー(回復者)の方々による運営委員会を基盤として地域のニーズに根ざした活動を行っています。 ジャパンマック福岡は「全国マック協議会」会員施設です。
ご家族の方へ
依存症の問題でお困りではありませんか?
「夫がアルコール依存で入退院を繰り返している」
「ギャンブル依存症の息子が借金を返済しては借りることの繰り返しで頭がおかしくなりそう」
「依存症の娘をどう扱ったらいいのかわからない」
ご家族の方の手助けのためにジャパンマック福岡では家族相談を実施しています。依存症本人に、アルコールやギャンブル・買い物・薬物の
ことなどで注意しても、機嫌を損ねて対応が難しくなります。ご家族もイライラが強くなり疲れ切ってしまいます。
依存症からの回復には、ご家族の方が病気のことをよく知り、対応を学ぶことが回復の近道になります。ジャパンマック福岡では、ご家族の悩みを聞きサポートします。
ジャパンマック福岡では家族のための勉強会も行っております