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私は薬物依存症者で、NAメンバーです。23歳からSEXドラッグとして違法薬物を使い始め、お決まりのコースを辿りました。使用量、頻度の加速、深刻化、止めるための試行錯誤、諦めとやけっぱち、逮捕と失職、そして再使用。友人や家族の信頼を失い、10年後には薬物の中間施設に入寮することとなりました。中間施設では施設と仲間に守られてクリーンを1年以上作り、順調に社会復帰したのですが、そこからが悲惨でした。施設を退寮してすぐにスリップ(再使用)して、連続使用が3カ月続きました。何とかNAに戻りワンデーからのやり直し。しかし、3カ月後に再度スリップしてまた3カ月の連続使用…。これを延々と2年間繰り返していました。<br><br>

「NAに通っていても自分は止められない。中間施設も円満退寮したのに回復できなかった。自分だけはどうしてもクスリを止められない」…クリーンを続けるNAの仲間を見て、思いました。仲間のクリーンタイムバースデーに出ては自己憐憫に陥り、スリップした仲間を見ると正直どこかでホッとしてしまう。溜まっていくワンデー(やり直し)のキータグ。自己憐憫と恐れ、仲間への羨みと投げやりな気持ち。RDデイケアセンターに繋がった際の自分はそんな状態でした。 <br><br>

仲間に誘われてRDのドアを叩いたときに自分は、「他に方法がない、ここで何とか止めたい」と縋る思い、「でもここでもどうせダメだろうな」という諦めと自信の無さ、そんな気持ちが混ざっていたように思います。RDでは、75分の授業と、担当スタッフとの個人授業で、AAのビッグブックを教科書にして12ステップの事を学び、実践します。少しづつ依存症について理解できてくると、これまで経験してきた「止めたいけど止められない」自分の状態について説明ができました。そして解決策を学んだ際に特に驚きました。 依存症からの回復には「共同体(自助グループ)」だけでなく、「12ステップ」が必要で共同体はもちろん必要だがそれだけでは十分ではなくステップを踏むことが合わせて必要だと伝えられました。<br><br>

NAのミーティングに通い続けていたのにクスリが止まらなかった自分について説明されたような気持ちでした。回復に必要な二つの主要なパーツのうち「12ステップ」というパーツが私には欠けていたのです。 NAや中間施設でも12ステップについては知っていましたが、「中間施設ではステップ3まで」「NAでも棚卸や埋め合わせの分かち合いを聞いたことがない」「ステップを実践的に伝えるスポンサーはNAではまだ少ない」ように感じていました。「皆がやるべきだ、良い、と言っているけど、身近には見当たらない」都市伝説の様な不思議なプログラムだと感じていました。<br><br>

RDでビッグブック、図式や参考文献、依存症から回復した講師の体験談等を踏まえて目の前に提供された12ステップは決して仙術や都市伝説の様な捉えどころのないものではなく、順序良く組み立てられた実践的で効果的なプログラムでした。毎日目からウロコで、新鮮な驚きの中にいたのを覚えています。3カ月の利用期間は濃い時間でした。恐れの強い自分は、新しい人間関係がしんどくて、最初の頃は休憩時間によくトイレの個室でスマホをいじって過ごしました。<BR><BR>

先輩方に話しかけてもらい、支えてもらい、徐々に打ち解けていったように思います。2ヶ月目、3ヶ月目となると新しい仲間を迎え、わずかだけど先行く仲間として支える側に回ります。普段知り合う事のない様々な依存症の仲間と一緒でしたが、同じ問題を抱え、同じ方法を使い回復を目指す仲間たちとは「同じ釜の飯を食った仲間」というような一体感があったと思います。修了した今も大切な仲間ばかりです。<BR><BR>

担当スタッフと行った棚卸で知った自分の姿はとても臆病で過敏で歪んだものでした。父親が暴れるような家庭環境とセクシャリティ(ゲイである事)から、「自尊心が極端に低く、恐れが特に強い」ことが分かりました。まるでサングラスをかけているかのように、恐れを通してしか物事を受け取ることができなかったのです。隣の席の仲間が急に帰ってしまうと、体調不良が原因にも関わらず自分のせいじゃないかととらわれました。職場でも責められないように、評価されるように、背伸びをして必死でした。パートナーとの関係も嫌われないよう相手の一挙手一投足が気になり反応していました。<BR><BR>
一般的に「認知の歪み」というのかもしれません。サングラスを外した自分が気づいたのは「世間や周囲の人たちは案外温かくて、自分を責めようと手ぐすねひいて待っている訳ではない」「そもそも、そんなに自分ばかり注目されていない」。
そんな当たり前のことです。<BR><BR>

RDでの3カ月はきっかけ、始まりにしか過ぎないかもしれません。ステップという新しい道具の使い方も本当に私はまだまだヘタクソです。しかし、仲間の支えと、ステップを通じて自分の身に起きた小さな変化をこれからも重ねていくことできっと人生を前向きに楽しくすごせるのではないか、と今は思っています。<BR>
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