「やめたいのに、
やめられない」
コントロールできない病気、
依存症
人は、疲れやストレスをやわらげたりするために、特定の物質や行為で気を紛らわせることがあります。
それを繰り返すうちに、そうした行為を控えようと思っても、脳の回路の変化によって
コントロールが効かなくなってしまう、これが依存症です。
周囲がいくら責めても、本人がいくら反省しても、繰り返してしまうのは、それが脳の問題であり、
自分の意志の力ではやめることができない「病気」だからなのです。
アルコールや薬物といった精神に依存する物質を原因とする依存症状のことを指します。依存性のある物質の摂取を繰り返すことによって、以前と同じ量や回数では満足できなくなり、次第に使う量や回数が増えていきます。
ギャンブルや窃盗といった物質ではなく特定の行為や過程に必要以上に熱中し、のめりこんでしまう症状のことを指します。達成のスリルや興奮が得られる行動によって報酬を求め続ける回路が働いていると考えられています。
依存症は、量や頻度がだんだんと増えていく進行性の病気です。依存状態が進んでいくと、本人の体調や精神への影響にとどまらず、家族や周囲の人との関係性の悪化など日常生活に影響が及びます。最悪の場合貧困や犯罪、自殺などの社会的な問題にもつながります。
依存症になる原因は様々ですが、孤独・孤立、社会的な要因がストレスとなり依存症につながる場合もあります。また、些細なことがきっかけでも身体的要因によって依存症になってしまうこともあります。
強い不安や孤独感を解消するために物質や行為に依存し、そこから依存症が始まる場合もあります。この背景から依存症は「孤独の病気」と呼ばれることもあります。
身近にアルコールやギャンブルに依存する大人がいたという生育環境も、要因として挙げられます。また酒のテレビCMや街中のパチンコ店といったなど、普段の生活環境からの影響も考えられます。
依存物質の接種や行為により脳内にドーパミンが分泌され、脳が報酬と認識することで求める回路ができます。繰り返すことでより強い刺激を自分の意思と無関係に脳の指令で求めるようになります。
依存症の回復とは、依存対象とうまく付き合っていた状態に戻ることではありません。依存対象がなくても支障のない生活を維持できるようになることです。ジャパンマックの各施設は生きづらさを抱えた依存症者の回復と明るい未来を実現しています。
自身を見つめ、受け入れ直すために欠かせないのは、自身について人に話してみるということ。そのためには、話す場があなたを理解し、受入れることができるとともに、秘密を守る合意があることが大切です。依存症の経験を持つスタッフや仲間の中でそうした理想的な環境が生まれます。
毎日のミーティングで自分をさらけ出すことは、初めはほとんどできませんでしたが、急かすことなく、みんながそんな自分を温かく見守ってくれたことを今も覚えています。自分を見つめ、そして仲間の話を聴く中で、依存症以外でも自分が苦しんでいた生き方の問題がだんだんわかるようになりました。過去の自分をやさしい気持ちで受入れることで、徐々に前向きさを取り戻していった気がします。
仲間と毎日一緒にいて自分の経験をいつも分かち合うことができました。そのような環境の中に身を置いて、自分には仲間が必要なのだと思うようになっていきました。マックを卒業してからもGAミーティングに通い続け、現在は2人のスポンシーを持つこともできています。とてもありがたいことです。
ギャンブル依存症
20代男性
ここには、マックにきて1年後、2年後、そしてOBの人までいます。新しくマックに来た方もそういう実際に回復していく人の姿に出会うことで、自分の具体的な目標がイメージしやすいはずです。その上で依存しているものを止め続け、回復の階段をのぼっていきます。マックを修了という頃には、生活も落ち着きます。私達スタッフも同じ経験を持っているのです。
アルコール依存症
40代男性
依存症による家族や周囲の人との関係性など日常生活に及ぼす影響や、回復までの道のりを漫画で紹介しています。 全編をご覧になりたい方はこちらからお問い合わせください。