修了者O.Kさん
みのわマックには2022年6月から1年4か月お世話になりました。その前にはRDデイケセンターに9か月通所していたので、中間施設は2年間利用させていただきました。
私は2011年に違法薬物で逮捕され、みのわマックに体験通所をしたことがありましたが、それから11年の時を経てまさか入寮することになるとは夢にも思っていませんでした。
薬物のクリーンは数年あれど強迫的な性行動が止まらず、ソブラエティから程遠い生き方になっていたので、今思えば自尊心はボロボロになっていました。その為、入寮当初は明るく振る舞いながらも、内心は常に周囲の反応や評価を恐れていた気がします。結局は自分のことしか考えられてなかったので、仲間(特に寮生活)に迷惑をかけてしまうことが多々ありました。スタッフに相談しながら自分の至らない点を痛感させられ、少しずつ落ち着いて物事を考え、今までより目の前のことに丁寧に取り組めるようになっていきました。
みのわマックには同じセクシュアリティーの仲間がいなかったので、最初は受け入れてもらえるか不安でした。でもミーティングで正直な話をしていく内に、仲間からは自分達の感覚だとこうだとか逆にそれをいじってもらえるようになり、今までのような自分だけが違うという劣等感や孤独感が全体の一部としての安心感が生まれた気がします。こうした経験を幼少期や学生時代に出来ていたらどんなに幸せだっただろうかと思いながら、それを大人になってでもマックの仲間の中でたくさん出来たことは大きな宝物になりました。
アディクションに関しては入寮中も様々な性的な事柄にとらわれ、周りに呆れられるような行動の繰り返しでした。今も決して安定しているとはいえませんが、以前より少しずつ妄想だらけの世界から正気を垣間見る時間が増えていき、狂気に支配されても周りの力を借りて現実に戻ってくることが出来るようになってきました。そんな訳で回復はまだ始まったばかりですが、自分なりの性の理想を模索しながら今後もプログラムに取り組み続け、いつかお互いを大切にできるパートナーと幸せになれるような回復をしていきたいです。
最後に、スタッフの方々には最後まで根気強く支えていただきありがとうございました。日々の報連相の面倒くささはもとより、何かと(棚卸し、仕事探し、家探し、回復 etc...)時間がかかるところを見守って頂けたことに感謝しています。回復に集中して取り組める環境やイベントを提供してもらえたことで、おかげ様で成長の機会や仲間との思い出も出来ました。また、ここに繋げてくれた主治医や RD スタッフ、サポートしてくれた生保のワーカーさんや自助グループやみのわマックの仲間、皆さんどうもありがとうございました。