このほど、みのわマックは韓国・京畿道中毒管理統合支援センターの視察団の訪問を受けました。アルコール、インターネット、ギャンブルなど依存症の支援について知見を共有。施設の説明、意見交換などが行われました。
11月5日、「みのわマック」(東京都北区)は、韓国・京畿道中毒管理統合支援センター(センター長:趙 名鎭氏)の視察チーム(役職員11名と通訳1名)を迎えました。京畿道中毒管理統合支援センターは、同道内住民にアルコール、インターネット、ギャンブル、薬物依存症の支援サービスを提供しています。今回の視察は、同センターからの依頼により、依存症支援の在り方などを学ぶために実現しました。
視察チームはみのわマックの施設を見学後、集会室へ移動。歓迎の横断幕が掲げられ、視察チームから拍手が起こる場面も見られました。ジャパンマック荒木龍彦副代表理事の歓迎挨拶に続き、成宮康彦施設長が、みのわマックの支援内容や社会的役割を紹介しました。
▲荒木副代表歓迎の挨拶
▲みのわマック成宮施設長が施設説明
視察チームからは「異なる依存症の人同士が一緒にプログラムを受けることで問題は生じないか?」との質問があり、「回復プロセスには依存対象が何であるかにかかわらず共通する部分が多く、複合的な依存の症状があるケースも少なくないため」と説明。このほか、卒業基準や再飲酒時の対応、職員資格、受け入れ基準など多くの質問が寄せられ、視察チームの関心の高さがうかがわれました。
続いて、サポートセンターオ`ハナ棚原可奈子施設長が、オ`ハナでの支援方法について説明。視察チームからは「韓国では依存症と精神障害を併せ持つ人の支援は別々に行うが、オ`ハナではどう対応しているのか?」や「オ`ハナは現在何人の女性が利用しているのか?」といった質問が活発に寄せられ、オ`ハナの活動にも高い関心が寄せられていました。
▲サポートセンターオ`ハナ棚原施設長による施設説明
最後に、みのわマック利用者代表によるスピーチが行われ、「真摯に依存症に向き合う姿勢に感動した」の声が寄せられました。
▲みのわマック利用代表者のスピーチ
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その後、記念撮影を行い、双方から記念品を交換し合いました。
▲友好の記念に全員で記念写真
▲みのわマックユニフォームを贈呈しました
今回の視察は、海外の依存症支援施設との交流を深める貴重な機会となり、予定の2時間は瞬く間に過ぎました。視察チームがみのわマックを出発する際には、職員と利用者が総出で見送り、再会を楽しみに視察を終了しました。
1978年6月、日本で初めて12ステッププログラムを使って依存症者の回復と成長をサポートするアルコール等依存症者リハビリテーションデイケア施設「三ノ輪MAC」として発足しました。設立者もアルコール依存症者の当事者であり、当事者による当事者へのサポートを大切にしてきました。現在も代表理事やスタッフなど、多くのスタッフは、依存症の当事者が勤めています。
オ’ハナは東京都北区にある多機能型施設で、生活訓練施設の「オ’ハナ」や、就労継続支援B型事業所の「ワークプレイス アミカ」があります。
生活訓練施設の「オ’ハナ」は依存症回復プログラムを提供する女性専用の施設です。依存症から回復したスタッフ、そして専門家が一人一人のニーズに応じて柔軟な支援を行っています。12ステップを基にしたプログラムを通じて「やめ続ける」を実現。女性だけのリラックスできる環境で、安心して自分と向き合いながら新しい生き方を学んでいます。
このほか、「アミカ」では依存症や精神障害を抱える方々を支援する、男性・女性のための就労継続支援B型事業所です。雑貨やちぎり絵の制作・販売、軽作業、レクリエーションを通じて、利用者が安心して回復し、社会に参加できるようサポートしています。(2025年版ちぎり絵カレンダーも販売中です!)