Maslachを中心とした研究グループは、対人援助職に特有なストレス反応とされる「バーンアウト(燃え尽き症候群)」の定義を定めました。そこで、今回はそれを紹介したいと思います。
長期間にわたり人に援助する過程で、心的エネルギーが絶えず過度に要求された結果、極度の心身の疲労と感情の枯渇を主とする症候群であり、自己卑下、自己嫌悪、思いやりの喪失を伴うものと定義されています(Maslach & Jackson, 1981)。
また、Maslach & Jackson(1982)は、バーンアウトを「情緒的消耗間」、「脱人格化」、「個人的達成感の低下」で捉えました。それぞれの詳しい説明は以下の通りです。
バーンアウトは正式な疾患ではなく、職業上起こり得る現象のことです。また、上記で示した3つの症状をすべて満たす必要はありません。
少しでも当てはまることがあれば、上司、友人、家族などに話して情緒的な疲労感を発散させたり(情緒発散型コーピング)、久しぶりに趣味をしてみたり(気晴らしコーピング)・・・自分なりにストレス発散をしていきましょう。
(公認心理師・臨床心理士=オルランド・ヤコポ)
【引用文献】
Maslach, C., & Jackson, SE (1981) The measurement of experienced burnout. Journal of Occupational Behavior, 2, 99-113.
Maslach, C. & Jackson, S.E. (1982) The Maslach Burnout Inventory. Palo Alto, CA: Consulting Psychology Press
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